へバーデン結節

今回は指の変形性関節症である「へバーデン結節」をまとめました。
へバーデン結節でお悩みの方はチェックしてみてください!

変形性関節症とは

へバーデン結節は指の第一関節の変形性関節症のことです。まず最初に変形性関節症に関して説明していきます。

変形性関節症とは、関節への負担が原因で起こる関節疾患です。軟骨が壊れ、軟骨と骨の変形が起こり、骨棘(こつきょく)と呼ばれるトゲが形成されてしまうなどの症状が見られ、慢性の関節炎を伴います。
具体的には、

関節の酷使、老化、ケガ ⇒ 組織の損傷 ⇒ 修復 ⇒ 骨棘の形成

という流れで変形が進みます。

へバーデン結節の原因・症状

次にへバーデン結節の原因ですが、正確な原因は不明とされています。そのため一般的には指の使いすぎ、老化を理由に軟骨の摩耗や変性が進むと理解されています。
ちなみに、遺伝性は認められていないとのことですが、母子、姉妹ともにへバーデン結節だという報告は多数あるようです。

へバーデン結節の特徴は人差し指から小指にかけての第一関節が赤く腫れる、曲がる、そして強い痛みを伴う場合と、痛みに敏感になるという症状が挙げられます。ひどく腫れたり変形すると握る動作が困難で、しだいに指の曲げ伸ばしにこわばりを感じる様になります。第一関節の近くに水膨れのようなものができる方もいます。これをミューカシスト(粘液嚢腫)と呼びます。

へバーデン結節の検査・診断

腫れや動きを見ることのほかに、X線による画像診断で関節の狭まり、関節の破壊、骨棘の形成が確認できた場合に診断を受けます。
血液検査を行えば関節リウマチと区別できるので、心配な方は早期発見のために診断してもらうことが重要です。

へバーデン結節の予防・対策


安静にすること、不意の動きから守ることを大切にしましょう!

変形性の関節症では関節への負担を出来る限り減らさないと周辺組織の回復が追い付きません。

「動かさないと固まっちゃうのでは?」
という方も、痛い時に焦って動かすのだけはやめましょう。
むしろ痛みのある部分をテーピングで一周巻くだけでもいいので不意の動きから守ってください。

変形が治らなくとも、この先ずっと痛みがあるというわけではありません!

・痛みがある動作を覚えてその動きをしない
・腕や肩をストレッチして指先への血流をよくする
・手首まわり、腕の筋肉をマッサージする
・姿勢をよくする
・指以外にも手・手首・腕や肘の負担を避ける

これを徹底して生活すれば変形の進行を抑え痛みを最小限にできます。

手・手首・腕・肘・肩の負担になる動作

・テーブルに肘をつかないように
パソコンやスマホ、読書など肘をついて長時間するのは✕
もちろんうつ伏せで肘をつくのもNG
頬杖をつくなど腕で体重を支える癖は、体の疲れが原因にあります。

・立ち上がるときに手で体重を支えないように
イスやベッドから立ち上がるとき、手をつかず両足で立ち上がってください。
床から立つ、布団から起き上がる際や、足腰に不安のある方は注意して指ではなく手のひらをついてください。

・買い物バッグを肘にかけない
肘を常に曲げそこにバッグをかけると腕の体液循環を滞らせ、肩こりの原因になり、さらに歩行姿勢を崩しあらゆる不調の原因になります。

・指をひっかけない
スマホの持ち方、買い物袋、ドアの開閉、カギを回す動作、お皿の持ち方などに気をつけてください。
手のひらに乗せる。つかむ道具は指の腹でつかむようにしましょう。
絶対に指の側面に乗せない、軽いからと指にひっかける様に道具を持たないようにしてください。

症状にお悩みの方は腕専門整体を


へバーデン結節は痛みが一生続く症状ではありません。
それどころか放っておけば治る病気と言われることもあります。
ただ、痛みや赤みなどが治っても、変形が元に戻るわけではありません。
それに、いつまで我慢すれば痛みが引くかというのも人それぞれ。1~2年という人も、それ以上という人もいます。
痛みがよくなっても、やはり変形が気になるという方も多くいます。

痛みのあるその間、その辛い症状にお悩みの方、できるだけ変形の進行を抑えたい方、少しでも痛みを無くしたい方はぜひご相談ください。

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